【島原天草旅行記1】交通2.0の時代へ

島原へ

もうすぐ世界遺産に発表がありますね。

今回の登録の特徴は、その申請件数の多さではないでしょうか。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」ということで、何と12個もの構成資産が点在しています。

だけど千葉県出身の私としては、「五島以外の構成資産」については無知です。

ガイドをする上でも、ちょっと勉強しておきたいという想いがあったので、行ってきました。島原、天草へ。

飛行機の乗客が3人だけ

天草の特徴は、何と言ってもアクセスの悪さです。五島も人のこと言えませんけどね(^^;)

初日はORCの飛行機にて長崎に向かい、そこから諫早経由で島原まで行こうとしました。

ところが、始発の飛行機(五島→長崎)は乗客が私を含めてたったの3人。社会人の頃は、

空いててラッキー!!

なーんて気軽に思っていましたが、個人事業を始めてからは、

一体・・・どれだけの赤字なのだろうか・・・!?

という風に考えてしまいます。経営者感覚が身に付いたという意味では良いことですが、一々そういうことを考えてしまいます。

飛行機を飛ばすのに要する人件費や燃料代を考えれば、少なくとも半分以上の乗車率でないと赤字の垂れ流しでしょう。

交通事業は採算度外視!?

考えてみれば、離島の交通事業(船や飛行機)は、採算を度外視しています。

そのせいもあって、九州商船はずっと赤字が続き、昨年はストライキも起こっています。

労働環境が悪いのは、単純に会社が儲かっていないからでしょう。

そして会社が儲からないのは、「赤字路線を回し続けなければいけない縛りがあるから」です。

こうした「社会福祉的なルール」があるせいで、

  • 既存の事業者は採算性を重視できず
  • 新規の事業者も参入してこない

という弊害を生んでいます。

交通事業は公営事業

それでも今のところは、「既存の事業者」が赤字を出しながらも経営を続けています(補助金で赤字分を補填)。

五島市の市議会において「九商のスト」や「ORCの経営環境」がテーマになることには違和感を感じましたが、考えてみればもっともです。

それは交通事業が、独立採算ではなく、役所や県からの補助金や出資を受けている「半官半民」企業だからです。

ではなぜ公的なお金がつぎ込まれるのか?

ですが、交通事業は「公営事業」と言う側面も持っているからです。

それは水や電気・ガスといった「社会インフラ」の一部としての役割を持っているため、『何時でも・誰でも・安定的に』という公益性の水準が求められると言うことです。

原資は税金

例えば五島では、人口2人の島にだって船は走っています。

そこに投入される予算は、私たちの税金から使われているわけですが、今後の削減額が大きくなるにつれて、

離島航路を維持出来ない

という可能性は高まっていきます。

そうなった時に、進むのは居住地区の統廃合と集約化です。現在でもこれが劇的に進行していて、島の人口はめっきり減っています。

五島市の有人島の人口推移のまとめ(S30→H30)

交通2.0

今までの交通を巡るあり方を振り返ってみましょう。

昭和から続く「交通1.0」は、国が主導的な役割を担い、ハード(交通網の工事)とソフト(法令や規則)の両面を同時に行ってきました。

ところがこれからは、国と地方のパワーが相対的に弱まっていくので、ハード事業に掛ける予算は減少します。

逆に、お金のかからないソフト面への支援、ルール作りに役割がシフトしていきます。

  • 交通1.0:国がハード&ソフトを整備→半官半民で路上を走る
  • 交通2.0 :国がソフトを整備→民間が路上を効率的に走る

交通2.0への移行に際しては、技術をベースにした「省力化・無人化」が欠かせません。AI、自動運転、ドローンとかです。

この辺りで、行政が主導的に民間の投資を誘致できるかどうかが課題となりそうです。

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