「地方創生」と「働き方改革」で淘汰される地方の中小企業

地方創生?

皆さんこんにちわ。本日は、五島列島という日本の地方で、実際に若い経営者から聞いた話を基に、

「地方の中小企業、淘汰されるんじゃない!?」

っていうお話を紹介します。

地方の現場で将来を担う若い経営者にとっては、非常に大事な変化が訪れようとしています。

今回は、地方の中小企業が淘汰される要因を3つ紹介します。

要因① 有給休暇の義務化

従来は、有給の取得を社員が請求し、会社がそれを承認する、という流れでしたが、日本の場合は取得率が低く、半分にも満たないことが問題視されていました。

そこで2019年4月からは、会社が有給の日程を社員に打診し、それを基に有給取得を義務化する、という流れです。

企業法務の法律相談サービス」のサイトによると、

年10日以上有給休暇の権利がある従業員について、最低でも5日以上は有給休暇を現実に与えることが義務付けられました。

2019年の4月1日から適用されるようですが、これは

従業員にとっては嬉しく、経営者にとっては頭の痛い

仕組みとなります。例えば社内で30名の従業員を抱える会社ですと、日給の平均が8000円とした場合、今までと比べて

30名× 5日間 × 8000円=120万円

の支出増となります。それに加えて、

  • 従業員の休み取得状況を管理するコスト
  • 有給発生時のシフト調整のコスト
  • 業務引き継ぎに必要なマネジメントコスト

が発生します。

要因② 厚生年金の範囲拡大

地方の中小企業では、厚生年金の加入者がとても少ないです。

その理由は、現在の加入ルールが従業員数「501名以上の企業」に限定されているからです。

日経新聞によると、今後は

  • 従業員数の縛りを撤廃し
  • 月額賃金が8.8万円以上から6.8万円に引き下げ

られる可能性が高いと紹介されています。つまり、従業員数が少ない会社においても、厚生年金の加入者が増えることが見込まれます。

厚生年金は、会社と従業員で掛け金を半分ずつ出し合うので、これも

従業員にとっては嬉しく、経営者にとっては頭の痛い

仕組みとなります。厚生年金に4年半加入していた私からすると、この金額は馬鹿にならない金額です。

要因③ 大企業の地方進出

総裁選後も引き続き、地方創生を謳う政府方針として、

地方への人の流れを加速させる

方向に進むと考えられます。

2018年現在ではまだ、大きな流れとして「大企業の移転」が始まっていませんが、確実にこの流れは加速します。

現に五島列島では、企業が事務所を移転するだけで、1200万円もの補助金がもらえます。

【国境離島新法】五島の雇用機会拡充支援事業補助金の平成30年度が募集開始

そうしたとき、やはり「雇用の場」が大切になってくるので、経営体力に余裕のある企業が参入をして来ます。

人手不足に悩む中小企業では、福利厚生という面で、大企業に太刀打ちできません。

よって、田舎に住んでいる労働者からすると、

福利厚生の整った会社で働こう!

となりますので、中小企業はますます人手不足になります。

まとめ

日本の地方では、中小企業と大企業、それに従業員の間で綱引きが展開されます。

地元を支える中小企業では、「働き方改革」の経営コスト増(有給義務化・厚生年金加入)により経営体力がそがれる一方、「地方創生」の号令により、大手企業が地方に新規参入してきます。

そうなったとき、地元の求職者は「賃金と福利厚生」の充実した大企業に流れるため、中小企業の人手不足にはますます拍車がかかります。

結果的に、ビジネスを続けることが困難となり、退場を余儀なくされます。

2020年に向けては、こうした外部環境の変化を見据え、対策を講じる必要性がありそうです。

人海戦術のビジネスでは、コストが重すぎ、大企業との競争にも勝てませんので、中小企業は儲けを出すことがますます困難になります。

そのため、従来型の「雇用条件の整った」ビジネスは大企業に任せて、

  • 人を雇わないでも成立するビジネス
  • 現役を引退して、時間とお金にゆとりのある高齢者の力を活用したビジネス

あたりにシフトする必要がありそうです。

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