「働き方改革」×「外国人就労の拡大」で地方は没落

雇用の問題

「働き方改革」は何のために行われるのでしょう?

それは、以前から問題視されていたように、長時間労働の是正を基本とする、「労働者の処遇改善」を目的としたものです。

しかしながら、働き手にとっては同一賃金、労働時間の減少で嬉しいことかもしれませんが、そのしわ寄せが今度は経営者に向かうことになります。

実際、地方に行けば行くほど人手不足は深刻で、従業員は高齢化しています。さらに、従業員に最低賃金を払うのでも精一杯、という会社が多いです。

そんな訳で、「有給取得の義務化」や「同一労働・同一賃金」といった保護を大きくすると、ますます経営は苦しくなります。

しかし同時に、「働き方改革」の次に打ち出されているのが、「外国人就労の拡大」です。

外国人就労の拡大で日本人は不要に

働き方改革と併せて、安倍政権では外国人就労の拡大を推進しています。

これは人手不足が深刻な分野に対して、外国人の就労要件を緩和するものですが、

低賃金労働者の拡大

という面では、経営者にとって助かる措置です。

国内の製造業では、2000年代から安価な労働力を求めて「生産のアウトソーシング」が加速しました。東南アジアに工場を作り、安価な労働力でバンバン製品を作っていきました。

そして現在では、(特に都会で)安価な労働力が国内にも沢山受け入れられ、コンビニやホテルに日本人がいなくなりました。

今後はそれが更に、日本の地方・中小企業にも波及していきます。

なにしろ、中小企業の経営者からすれば、「日本人を雇う」ことのコストは、「働き方改革」で格段に高くなってしまったからです。

そのため、政府が進める「外国人雇用」の拡大は、安価な労働力が必要な中小企業にとって、大変魅力的になります。

上がらない生産性

ここで注意しなければいけないのは、どれだけ安い労働力を使ってビジネスを回したところで、生産性は上がらない、という事です。

結果的に、日本の地方では、政府や役所が掲げる「良質な雇用」を、日本人に提供できる経営者がいなくなってしまいます。

そして益々地方からは仕事の場がなくなり、人口流出に拍車がかかります。

最終的に、地方の田舎は介護現場で老人の世話をする低賃金労働者だけが残る、という形になってしまいそうです。

国の経済にとって大事なことは、その場しのぎで「安価な労働力」を受け入れるよりも、国全体で生産性を上げて儲けを出すことです。

これだけAI・自動化という技術革新が叫ばれているにも関わらず、政府の方針がそれと真逆の「人海戦術路線」になっている事は、非常に奇妙なことです。

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