経済の分断と税金への不公平感

税金の使い道

皆さんこんにちわ。本日は税金のお話です。

千葉から五島に移住してきて、税金の使われ方について、考えるようになりました。

例えば五島では、こんな感じのことに税金が使われています。

  • 利用者が島民の1割しかいないバスの補助金
  • 利用者が2人だけの離島への往復航路の補助
  • 利用者が殆どいない離島の観光施設増築(1億円あまり)

などなど。世の中無駄なことはないって思いますけど、それでも「税金の使われ方としてどーなの?」と思うようなことが多々あります。

しかし考えてみれば、「島の経済のため」に見える税金も同じです。

国境離島新法の補助金

2017年から、国境離島の方向けに大型の補助金が追加となりました。その中で大きいのは、「雇用拡充支援事業」と「島民の航路運賃の低廉化」です。

雇用拡充支援事業の罠

今年から「外貨を稼ぐビジネス」が採択される基準になったように感じます。

しかし島の中では、「介護・医療・福祉」も全体の中の大きな割合を占めています。何しろ、人口の3分の1が高齢者ですから。

そんな「内需型」のビジネスを営む方が言っていたのは、

国境離島は賛成できない。島で雇用が増えると、働き手が奪われるから。

というものでした。

これは意外な意見でしたが、雇用の受け皿が広がると、ますます深刻な人手不足に陥る、ということです(島の医療介護系の仕事も、超絶人手不足です)。

確かに、総じて賃金体系が低く抑えられている福祉業界では、時給の高い仕事の発生は、人材流出のリスクを高めます。

このように、納税者という立場からすれば、「恩恵を受けるビジネス」と、逆に「不利益を被るビジネス」が島の中には存在します。

運賃低廉化の罠

運賃低廉化により、船と飛行機の利用料が安くなりました。しかしこれは、多くの議員や市民が指摘している通り、

お金の流出を促進する

いわば福祉的な政策です。本来であれば、観光に来る人の運賃を安くし、外貨を稼ぐのが経済的に望ましい対策です。

現在は試験的に、「企画乗船券」という形で、一部の体験を伴う観光に対して、補助が下りる制度の検討がされています。

ただ、これも先ほどと同じように、「外貨を稼ぐ」ビジネスにとって恩恵がある一方で、「内需依存型」ビジネスにとっては大して意味がないどころか、逆効果になる場合もあります。

税金と経済依存度

日本がまだ、高度経済成長期であったなら、

ダムを造ります・道路を作ります

という税金の使われ方に対して、納得感が高かったと思います。それは受益者と負担者の間に乖離が少なかったからです。

ところが現在では、経済のグローバル化に伴い、ビジネス間での連携度が低くなり、トリクルダウン的なお金の流れが生まれづらくなっています。

わかりやすく例えると、シャンパンタワーの上からお酒を注いでも、末端まで液体が流れてこない状態です。

買い物はAmazonで出来るし、わざわざ地元の農家から作物を仕入れる必要はありません。それにインフラとしての電気さえも、自由に買えるようになっています。

このように、社会での「経済的繋がり」が薄れてくると、いかなる税金に対しても、「みんながハッピーになる」というわけではなく、光と影が発生するようになってしまいました。

高まる不公平感

ネット社会の浸透により、何もしない状態だと、ますます経済は分断され、個人の価値観も多様化していきます。

そうなると、ますます「税金の使われ方」に対する「受益者」の割合が少なくなるため、社会全体での「不公平感」も高まります。それは、嫉妬や疎外感にも近い感情です。

なんであんなことにお金を使っているんだ??

そのような感情のくすぶりが広がり、政治的判断でお金を動かすことは、いかなる局面でも難癖をつけられるようになります。

昨今の「政治・行政」に対する有権者の無関心は、こうした

「どうせ私に関係ないんでしょ」

という諦観の現れであるとも言えるでしょう。

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