「スーパーシティ構想」よりも「スーパー田舎構想」を!②

スーパーシティ構想

こちらの記事の続きです。

「スーパーシティ構想」よりも「スーパー田舎構想」を!

ドラえもんの世界?

2018年の11月末に、スーパーシティ構想の概要が語られました。

詳細はこちら

記事を読む限りでは、

  • 片山さんがスピード感を大事にしていること
  • 住民の合意を得ることが課題であること

が分かります。今後の流れとしては、

  • 2019年1月:懇談会で、最終報告の取りまとめ
  • 2019年夏以降:全国の自治体からスーパーシティを公募

だそうです。実際に運用が始まるのは、2019年の冬くらいですかね。

どこが採用されるのか?

片山氏は、AIで「勝たなければいけない相手」として、中国・杭州市を想定しているそうです。

杭州市の人口は946.8万と、東京都よりも多い人口規模です。

片山氏の話によると、福岡市や神戸市などの首長が関心を示しているそうですが、人口規模では杭州市の6分の1以下です。

  • 東京都:927.3万(2015年)
  • 福岡市:153.9万(2015年)
  • 神戸市:153.7万(2015年)

こうした点を踏まえると、採用される市町村(又は県)は、人口が100万人以上の都市である可能性が高いです。

ANNのニュースによると、候補地は複数選定されるそうです。

そうした点を踏まえて、人口が100万人以上の都市で可能性を探ってみます。

  1. 東京
  2. 横浜市
  3. 大阪市
  4. 名古屋市

こういった大都市は、人口が200万人規模となり、スピード感をもって進めるのには適さない気がします。

それでは、ほかの候補(人口100万人以上)はどうでしょうか?

  1. 札幌市
  2. 神戸市
  3. 京都市
  4. 福岡市
  5. 川崎市
  6. さいたま市
  7. 広島市
  8. 仙台市

ぱっと見る限りだと、京都あたりは外国人が多くて混乱をきたしそうなので、難しそうですね。

制約を考える

人口規模では、上記の「100万人都市」が候補地に上がる可能性が高いと考えられますが、その外の課題として

  • 自治体の予算は大丈夫か?(予算制約)
  • 自治体の合意形成はしやすいか?(合意制約)
  • 横展開がしやすいか?(発展の可能性)
  • 首長のやる気があるか?(そもそも論)

があります。しかし考えてみると、物理的に多くの大都市と繋がっている都市(さいたまや川崎など)の場合、特区にすることに伴う弊害が大きいと思います。

例えば、車のドライバーからすると、エリア内で実施されていた自動運転が、別の街に移った瞬間に適用されなくなるのは、大混乱です。

同様に、他の大都市との距離が近いエリアだと、「従来のルール」との摩擦・混乱が避けられません。

その点では、札幌のように、他の商業圏とは物理的に隔離された空間で始める方が、やりやすいと思います。

レースに勝てない構造

それでも日本は、同じ土俵で中国に勝つことは出来ません。その理由は、

  1. そもそも日本は、中国に比べて周回遅れになっている
  2. 日本は中国以上に、人権やプライバシーを尊重する(=足枷)
  3. 日本は中国以上に、安全を順守する法律が多い(=足枷)

ということで、広い意味で言えば、民主的な国家である以上、意思決定に時間がかかり、「社会実験」では後れを取り戻すことが出来ません。

例えるならば、100メートル走で5秒のハンデを背負ったメタボの高齢者が、現役の高校生に挑むようなものです。

出遅れたレースで相手に勝とうとする発想自体、いかがなものでしょうか?

日本はこの競争(=スマート都市の実装)はさっさと諦めて、和歌山県の知事が提案するように、

(スーパーシティによって)過疎地に『ユートピア』をつくる

構想の方が、向いています。二択の選択肢の、ハッピーなシナリオとアンハッピーなシナリオをご紹介します。

不幸なシナリオ

これは片山氏が、「スーパーシティ構想」に拘った場合のシナリオです。

この場合、人口100万人以上の都市を対象に公募がされますが、

  1. 自治体間での著しいサービスの不均衡が生じる
  2. 民間の事業者が混乱する
  3. 住民も政府の勝手な情報収集に反対する
  4. 人口の大幅な流入が生じる
  5. 行政コストも多大になる

ということが予想され、中々スーパーシティの実現が進みません。仮に一つでも達成できたとしても、中国から見たら、

え、まだそのレベルなの??

という形でしょう。中国はどんどん先に進んでいきます。

ハッピーシナリオ

これは片山氏が、スーパーシティ構想を舵を切り直し、「スーパー田舎構想」を打ち出した場合です。この場合、

  1. 人口が少ないので、大胆な制度設計が可能となる
  2. 地方創生という文脈からも成果が上がる
  3. 中国型の都市とは違ったアプローチが可能となる

という形で、いいことずくめです。

自動運転も、遠隔医療も、人口が減少して過疎地となっている田舎でこそ、本来のパワーを発揮します。

東京という地下鉄ネットワークが過剰に張り巡らされている社会で、自動車の自動化によるメリットは少ないです。

片山さんには、世界の中での日本の立ち位置を踏まえ、

世界の競争に勝つのではなく

世界で価値を出す(=差別化する)

という発想を持っていただきたいですね。

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