五島市の地域おこし協力隊に関する懸念

地域おこし協力隊

2019年2月28日から、公式な公募が始まりました。

http://www.city.goto.nagasaki.jp/contents/special/index012.php

募集内容は以下の2つです。

  1. 地域とともに新しい商店街を考える、商店街活用コーディネーター
  2. 若者が島に帰ってきたくなる職場を作る、仕事魅力化コーディネーター

本日は、その募集内容に関する懸念を紹介します。

①商店街が活性化すると・・・

まずは商店街活用コーディネーターへの懸念です。

現在はシャッター通りと化している商店街が活性化した場合、

新しいテナントが入居することになるため、

少なからず「従業員」が必要になります。

つまり、市民にとっての「働く場所」が増える事を意味します。

ただでさえ「深刻な人手不足」(有効求人倍率:1.89(ハローワーク五島、平成30年12月月報)なのに、

更に人手不足に拍車をかけることになりそうです。

ちなみに、現在の五島は

  • 国境離島新法に基づく新規事業の創出
  • 消費増税前の駆け込み大型店舗の開設
  • 世界遺産登録に伴う観光施設の開設

など、様々な「バブル現象」が生じていて、雇用の場も増えています。

正直な話、五島で人手不足に直面している事業者は、これ以上「働く場」が増えてほしくないと思っているはずです。

なぜなら、「働く場」が増える事は、「求職者の奪い合い」という、血みどろの戦いを促すことになるからです。

②求職者情報の維持管理は大変

もう一つの募集職種、仕事魅力化コーディネーターに関しては、その業務内容として、

市内事業所の人手不足解消と市内労働人口減少対策を講じます

と紹介されています。ちなみに、現在の五島市が最も力を入れているのが、この「人口減少対策」です。

問題は、これをいかに実現するかですが、五島市のHPによると、

求職者情報収集及びデータバンク化、求職者向け企業見学・職場体験の実施、企業訪問(求人情報の把握、人材確保指導・支援、職場環境指導)、市内企業の求人情報発信などの「地域協力活動」を行ないながら、地域への定住・定着を図ります。

と紹介されています。

要するに、「島の仕事を一括で管理し、見える化」する感じです。

発想としては、「空き家バンク」と同じですが、これを行おうとすると、膨大なマンパワーが必要とされます。

仕事の情報は、空き家以上に「件数」が多く、「更新頻度」も高いからです。

さらに致命的な問題は、運営主体が「営利企業」ではない事です。

都会の場合、人材紹介の会社が手数料を頂戴してビジネスを運営させていますが、今回の場合はそうではなくて、「儲けを気にしなくて良い」行政が主体となります。

そうすると、

仲介が成約することに対するモチベーション

が高まらず、円滑に「仲介事業」が回らない気がします。

例えば、市内に存在する1,000件の求人情報を1元的に維持管理するのには、システムも含めて非常に労力が要ります。

現在はこれを担っているのが公的機関であるハローワークですが、

これも職員が日夜、世話しなく情報を更新し続けて初めて運営が可能なシステムです。

つまり、「求職者情報の一元的な維持管理」は、

  • 空き家バンク以上に件数と更新頻度が高いため
  • システムを維持するランニングコストが高く
  • 運営主体が利益を目的とした民間企業でないため
  • 成約へのモチベーションが低い

事業となります。つまり結論として、

行政主体の「人材紹介事業」は、継続性が怪しい

というのが、私の懸念です。

解決策は?

現在の五島市は、人口減少対策として、「働く場所」を増やそうとしています。

ところが実際の現場では、「働く場所」が増えすぎて、人手不足が更に深刻化しています。

「働く場所」は、行政が号令をかけなくても、既に十分に存在しているのです。

  • 求人数:825人(ハローワーク五島、平成30年12月月報)
  • 求職者数:436人(ハローワーク五島、平成30年12月月報)

これを更に推進しようとした場合、ますます深刻な人手不足となるのは明らかです。

長期的なトレンドとしての人口減少を加味すれば、本来は逆の発想が必要です。現在のように

「人を頑張って働かせる社会」

ではなく、

「そんなに働かなくても暮らせる社会」

を目指した方が良いです。

そんなに働かなくても暮らせる社会

具体的には、

  • 遊休資産を最大限に活用して、「住居コスト」を下げる
  • まだ食べられる食料を捨てずに使い、「食事コスト」を下げる
  • 自前の発電(再エネ)を推奨し、「エネルギーコスト」を下げる

など、方法はいくらでもあります。

常識的に見れば、

働かざる者、食うべからず

ですが、人が生きるための生活コストは、

技術の発展と共に、かなり低くなっています。

私たちは、贅沢をしなければ、もはや

月曜日から金曜日まで働く必要はない

のです。例えば、

週に3日だけ働けば、十分に満足して暮らせる社会!

行政がそんな理想を謳いながら、「生活コストの低減」に向けた予算を配分すれば、

今以上に都会から移住者が増えるのは間違いないでしょう。なぜなら都会の若者は、

  1. 週に5日も満員電車に乗って会社に通う事や
  2. 賃金上昇の見込みがない「都会の生活」に嫌気が差し
  3. 将来にこれと言った明るい見通しが持てず、うんざりしている

それが私の率直な感想だからです。

循環型社会の実現で島社会は活性化する

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