五島市観光が抱える課題

五島市の観光戦略

現在、五島市では「五島市総合戦略」を作成していて、民間の事業者(交通・宿泊・飲食・ガイド団体)と協議をしながら、内容を作成しています。

本日は、「第2回 五島市観光事業者による地元協議会」の内容のご紹介です。総合戦略はこちら。

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s007/040/010/040/20190314205842.html

本日は、第1回目で集約された「観光の課題」についての紹介です。

共通の課題

観光事業者に共通している課題の中で、特に件数が多かった課題は以下の通りです。

人材の不足

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 従業員が募集しても来ない
  • ガイドの担い手がいない、若手を雇う事が難しい
  • トップランナーの育成が出来ていない

人材が不足している背景としては、

  1. 観光専業で食べていけるだけ、観光客数が多くない
  2. 事業者は年間を通じて、従業員に満足のいく給与を払えない
  3. 日払い、時給制で不安定なため、若手が集まらず、育たない

という構図です。

外国人対応

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 外国人観光客の受入水準が低い
  • 長崎へ観光に来ている外国人を取り込めていない
  • インバウンドに対する意識が低い

実際、五島は本土と比べると、鎖国状態な気がします。この要因としては、

  1. そもそも日本人の観光客ですら、従業員不足で手一杯
  2. 資金的にも人材的にも、インバウンド誘致を考える余裕がない
  3. 情報発信やPRが出来ない

という流れです。

情報発信

改善を阻害している要因としては、

市と観光協会が既存の事業に追われていて、新たな広報媒体(SNS)の活用が不十分。

との声がありました。

交通・アクセス部門の課題

交通面の課題の中で、特に件数が多かった課題は以下の通りです。

路線バスの利便性

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 高浜行きのバス路線が不足
  • 観光客のニーズに合ったバス路線の整備
  • 運賃の低廉化が必要

こうした課題に対して、既存事業としては「路線バスを活用した周遊ルート整備事業」があります。

が、五島のバスは本数が少ないので、超不便です。これも地域の実体に見合った供給でしか運航されていないので、どうしてもレンタカーが必要になります。

航路問題

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 船の運航状況の問い合わせに対応不可、電話をしても留守
  • 海上タクシーのマイクが聞こえない
  • 海上タクシーの快適性が低い(夏は暑い)

船の面でも、「海上タクシー改修支援事業」という補助がありますが、本来は民間が設けた利益を原資に、設備改修を行うのが望ましいはずです。

ところが五島の場合だと、海上タクシーという大きな設備投資を伴う分野に対して、中々大きな予算で設備投資を行う事業者が存在しないのが実情です。

空路問題

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 首都圏着の便とのアクセス改善
  • ORCの座席、人員確保、機材トラブル

首都圏との直通便が実現すれば、市場拡大が見込めるため、民間の資金が集まり、施設の改修や機材の交換に弾みがつくと考えられます。

が、現在のところは、実現に向けた動きはないそうです。

ORCに関しては、機材の故障による欠航が相次いでいるため、観光面だけではなく、市民にとっても大きな課題となっています。五島市としても、国交省から業務改善勧告を受けたORCに対して、抗議文を送っています。

宿泊部門

宿泊面の課題の中で、特に件数が多かった課題は以下の通りです。

施設の老朽化・キャパ不足

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 施設が古い、老朽化している
  • 団体の受入施設が不足
  • 大型連休時は特に不足

とあります。改善を阻害している要因としては、

閑散期は、既存の宿泊施設で足りており(むしろ余る)、大型・高級ホテルの建設により競争が激しくなる可能性がある。

との事です。特にここ数年は、大手資本による五島への進出の声もありますので、閑散期がなおさら課題となります。

食べる場所・名物の不足

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 食の観光満足度向上
  • 食材研究、新たな職の観光施設

食については、客観的なデータがないため、ちょっとふわっとした感じもしますが、PRや情報発信の部分で弱い気がします。

コスト高

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 移入、輸出のコストが高い
  • 地元食材の値段、資源の減少

島外から仕入れるにせよ、島外へ出荷するにせよ、移送コストが高くなります。そのため、行政は「輸送コスト支援事業」で補助をしている状況です。

ガイド・体験部門

ガイド面の課題の中で、特に件数が多かった課題は以下の通りです。

コンテンツ不足

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • 閑散期(特に冬)に誘客できる観光資源が乏しい
  • 教会や自然以外の観光開発が進んでいない
  • 個人型観光への対応が不足

一言で言えば、冬場は「特に五島に来る理由がない」という状況です。強いて言えば、釣りくらいです。

こうした点を踏まえて、現在は冬場に椿祭りを実施していますが、これといった目玉商品は存在しない状況です。

観光施設の整備

上げられた声としては、以下の通りです。(一部抜粋)

  • トイレが古く、洋式化されていない箇所もある
  • 教会の保全計画がなく、各々に任せている
  • 宿泊施設のバリアフリー化が遅れている

この点についても、構造的には交通面での課題と同じで「老朽化しているが、改修をする人がいない」という状況です。

冬場も含めた観光客増加の見込みがあれば、施設の改修にも弾みがつくと考えられます。

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